スペイン旅行5日目です。
観光日としては本日が最終日、Lessepsからグエル公園を見学しに行きます。
そして、ここにきて事件に巻き込まれかけた日でもあります。
(後述します)

グエル公園へさっそく向かう・・・前に、ちょっとホテルの裏手へお出かけ。
グエル公園の入場時間は時間指定があり、我々のチケットは14時前指定。
朝いちばんで行っても入場できません。
そのため、午前中はホテルから歩いて行ける「Mercat del Ninot(ニノット市場)」へお買い物です。

ニノット市場は、比較的朝早くからやってる市場で、ほかのMercatと比較して観光向けではなく、小規模な「町の台所」的な市場となってます。
地上、地下の2階建てで、地上は生鮮・鮮魚・精肉店が立ち並ぶよくある市場、地下は一般的な市場です。
午前中はここで日本に持って帰るお土産を買いそろえようという魂胆ですが、市場見学もしたかったのでまさに一石二鳥です。

内部は鮮魚や精肉を中心にお店が立ち並び、カフェやレストランも併設されています。
また、お惣菜屋さん、パエリャ屋さんももちろんあり、朝食を食べてきたにも関わらず腹が減る場所です(笑

外側に面した店舗は、衣料品・調理器具などの生活用品を扱うお店が中心です。
(朝はあまり開いてませんでしたね)

精肉屋さんで、WAGYUを発見しました(笑
九州のお肉です。
あまり数は売られてませんが、日本産の商品もちらほらみかけます。

数あるお店の中で、お土産によさそうと選んだのは、スパイスやハーブで調味されたパウチドチーズ。
パンに挟んで焼いて食べると美味しいとの説明、また、プロセスチーズとのことで、これなら検疫対象外、安全に持ち帰れます。
スペインの味を体験してもらえるかと思い、いくつか買いました。
(1つは自分たち用、実際に食べましたが、非常に美味でした!)
その後、地下におりて引き続きお土産さがし。
日本でもよくあるようなスーパーでしたが、このスーパーには非常に大きなお酒売り場があり、驚かされました。
僕は個人的なお土産として、ワインをいくつか持って帰りたいと考えていたのですが、その物量に圧倒されてしまいました。

しかしながら、やはり、お酒が安い!
ビールは1缶あたり0.5€~、ワインもボトルあたり1€~と、まさに「水より安い」のオンパレードです。

ワイン売り場。
全体的にお値段がやすい!
全体的にお値段がやすい!

日本で名の知れた美味しいデイリーワインも2€程だったりと、本当に「スペインに住みたい」欲がかきたてられます(笑
ここでは、日本であまり売られていないちょっと上質なRIOJA2本と、エチケットが可愛いボトルの白をチョイス。
本当はもっと欲しかったですが、税関の対応と重量制限が気になるため、問題なく持ち帰れる量に厳選して購入。
あとは、料理空きな人向けのお土産にオリーブオイルやスペインのお菓子などを買い込み、本日のお買い物は終了。

お買い物後は、ホテルの人に教えてもらった「チュロスがおいしい喫茶店」でチュロスを・・・と思ってましたが、あれこれ買い込みすぎてすっかり大荷物になってしまったため、ニノットの1階にあるカフェテリア(バー・・・?飲んでる人もいる)「BAR J.Y.P」でチュロスとホットチョコを頂くことにしました。

スペインではチュロスをチョコに浸して食べるのが一般的と言われておりますが、チョコもチュロスもしっかり甘いため、これを何本も頂くとなるとおなかが「ムッ」といいそうな感じがします。
ので、チュロスを一人1本に絞って注文したのですが、注文した妻氏が「本当に1本でいいのか!?」と店員さんにおどろかれたそうで・・・(笑
朝ごはんも済ませてるので、そんなにいっぱい食べられませんですし・・・
しかし、ホットチョコは結構な量で、これをぐっと飲み切るのもなかなか一苦労でした。
でもでも、とても美味しかったです。
家でもできないかなーこれ。

チョコラータ、チュロス添えの写真。
別袋でシュガーもつきます。
チョコラータにシュガーマシマシで。

午前中のお買い物成果をホテルに格納したら、ちょうどお昼過ぎ頃。
グエル公園へ向かうため、今回も勿論地下鉄で移動します。

最寄駅はメトロのLesseps(レセップス)駅で、Diagonal駅からL3線で乗り換えなしでいけます。
ほんと、バルセロナはメトロが便利・・・!

Lesseps周辺は、住宅や図書館に囲まれた比較的新しい目の街といった感じですが、グエル公園へはここから15分ほど歩いて行きます。
駅から上がった先は比較的整備されたレセップス広場に直結しており、開放感があります。
グエル公園は小高い山の上に作られているため、道中はそこそこ坂道を登ってゆくことになります。
歩きやすい靴を推奨です。

スペイン名物「スリ」にご注意

グエル公園の手前には長い長いエスカレータが設置されており、比較的楽に登れるのですが・・・
スペインではエスカレータを使わない方がいいと言われている通り、この場所も例外ではありません。

長い坂道を登りたくない怠け者な我々はホイホイエスカレータを使うことを迷わず選択してしまったのですが・・・

中腹に届いたところで、エスカレータが突如停止。
「観光客が多いから、誤動作か何かか?」と思いながら普通に歩いて登り始めるのですが、しばらくしたらカバンの方から違和感が。
ふと後ろを振り向くと明らかに観光客と違う体をした若めのあんちゃんが僕のカバンに手をかけてるではありませんか!
僕が声をかけると「何もしてないよ!」と言わんばかりに両手を広げさっさと追い抜かしていきましたが、カバンのチャックがちょっとだけ開けられており、危うく中を漁られそうに。

その後、そのあんちゃんはスリグループに合流し「ダメだった」的なジェスチャーをした後、次のターゲットを探すためにか、ささっと下に降りて行きました。
エスカレータを登ってる時は、後ろの人にあまり意識がゆかず、また、歩いているとカバンの振動からチャックをあけられても気がつきにくい。
このなっがいエスカレータはどんくさい観光客を狙うにはうってうけということで、特に被害が多くなることはまぁ考えてみれば容易に想像できます。

しかしながら、僕も「スペインはスリが多い」と言われていることは100も承知。
今回、未遂の段階で気が付いたので被害はなかったですが、手を突っ込まれてしまうことは想定済みです。
持っていたカバンのことも含めて、また別記事にて紹介したいと思います。

グエル公園について

グエル公園は、かのガウディが計画した最強の住宅地跡地を一般の方も見学できるように整備された巨大庭園です。
グエル伯爵の依頼により、ガウディ自身が計画し、デザインした街ということで、街全体いたるところにガウディの趣向が散りばめられた、まさに街全体がテーマパークといった趣になっています。

敷地内に生活インフラが整備され、その場所で完結できる六甲アイランドのような街になるはずでしたが、セガに負けるとも劣らない、あまりにもZ方向に進みすぎた彼らの斬新な発想に、当時の世間は当然理解できるはずもなく、分譲開始後に売れたのはたった2件、その買い手もグエル伯爵本人とガウディ本人と見事なまでの大滑り、夢の未来都市は叶わぬ夢となってしまったのでした。

その後、グエル伯爵の没後は施工は中断し、最終的には政府へ公園として土地丸ごと寄付され、今の姿に整備された・・・とのこと。
超ざっくりですがまぁこんな感じです。

入場は長蛇の列、でも入場チケットは予約できるので大丈夫

入り口周辺はすごい行列が形成されていて「並ばなきゃ!」と思うかもしれませんが、入場は予約制ですので大丈夫です。

公式サイトからオンラインでチケットを予約購入できます。
https://parkguell.barcelona/en/buy-tickets

基本的にはサグラダファミリアと買い方は同じです。
General Ticketか、ガイドツアーつきのチケットか選び、次の画面で訪問日と時間を選ぶ形となります。
購入が完了したら、指定の画面を印刷しておきましょう。
一応、メール画面を見せるでもいいですが、スマホなどはバッテリー切れしたりいざという時に開けないと大変です。

時間が来るまでは、園内の外周をぐるっと見物するのもよいかと思います。
無料エリアもそれなりに広く、散策道として整備されている部分も多いです。
外側から見るとグエル公園の全貌も把握しやすいため、出来れば早めに到着するようにし、ざっと歩いてみるとよいかと思います。

いよいよ入場

時間が近づいてきたので、チェックイン待機列に並んでいるとき、ふと横を見ると鳩に混じって鮮やかなグリーン色をしたインコのような鳥が多数いることに気が付きます。
周囲をよく観察してみると、あちらこちらにその姿は確認でき、ふと頭上を見上げてみると高めの樹木に巣を作っているではありませんか。

この鳥は、「オキナインコ」
人間が飼育していたインコが脱走し、そのまま繁殖、野生化してしまい、今ではスペインの各地で大量に生息しているとのこと。
そういえば、レセップス駅周辺にも何やらきれいな色した鳥が見えたような・・・(その時はすぐに飛んで行ったので気にしなかった)
過去にマドリードで大量発生し、駆除対象になったという記事もあり、見た目の可愛さに反してなかなか厄介な存在となっていたそう。
幸い、ここではそこまでひどい状態ではありませんでしたが、鳴き声は確かに賑やかだった気がします。

日本でも繁殖しているらしいですが、普通は見かけない鳥。
珍しい光景に見入っているうちに、時間が来たのでチェックインです。

入場自体は、印刷したメール(もしくはスマホからメールを提示)するだけでOK。
入場してしまえば、あとは自由に園内を散策することができます。

園内は内部に併設された学校を囲うように散策道が設置されており、園内に設置された3か所の入り口どこから入ってもぐるりと1周できるようになっていますが、園内は結構な高低差があります。
入場場所については、全体を回る事を考えると結局高低差を体感するコースは回らざるを得ないので、最初楽がいいか後が楽がいいかで決めたらいいかと思いますが、公式サイトではおすすめコースをマップで記してくれてますので、この通りまわるのもぜんぜんよいかと思います。
(いずれのコースでも見どころはすべて回れる構成になってます)
https://parkguell.barcelona/en/planning-your-visit/recommended-routes

さすが、ガウディ本人が設計しただけはあり、いたるところでガウディによる造詣を味わうことができており、まさに「アートの町」といった感じ。
もしもここに本当に人が住むことになれば、さぞ感性豊かな日々を送れたのではないかと思いますが、まぁ芸術家の考えはいつの時代も奇特奇抜、理解されないのもまぁ致し方なしということで・・・。

しかしまぁ、構造全体を見ていると、どうにもお菓子のおうち然とした建造物もあり、ダリもそのように例えたことは頷けます。
不思議な感性の持ち主だったことがそこかしこで感じ取る事ができるかと思います。

正面ゲートとなる場所、ここには有名なトカゲちゃんのオブジェクトがあります。
このオブジェクトをモチーフとしたお土産品の数々が販売されており、実際に旅行に行った人からもらったっていう人も多いのではないでしょうか。
じっくり見てみると、なかなかにニクい顔をしててかわいいです。

園内には、グエル卿やガウディが住んでいた建物も保存されており、ガウディ邸の方では資料館として公開されています。
当時の生活の様子を知る事が出来ます。

さて、歩いてみてわかったのですが、グエル公園内、実に座って休憩できるスポットがほとんどないです。
高低差が結構あり広さもなかなかあるため、実質的に登山をしてるのと大差ない感じになってしまい、さらに僕は一眼レフを抱えながらだったので、後半は完全にへばってしまっており、広場の隅っこの段差でしばらく座り込んでしまいました。
体力つけておくというより、腰がいたくなって仕方がなかったので、できるだけ荷物も最小限になるようにしておきたいところです。

現在、継続的に公園は保守整備のため工事が行われており、いくつかのエリアは入場できなかったりした関係で、全ての場所に行けたわけではないのですが、有料エリア外の散策コースも非常に広く、こちらも元気がある方はおすすめコースです。
ピクニックが出来るエリアもあるようなので、お弁当をもっていくのもよいかもしれません!

一通り見学し終わったあとは、別出口から下山。
行きはエスカレータを使って登りましたが、帰りは坂道の道路を下ってレセップスにいったん戻ります。
さすがに歩き疲れてしまったので、適当に開いてるCerveceriaに適当に入って一休み。
お店の名前はズバリ「Cerveceria Lesseps」、お店に入って気が付いたのですが、メニューが日本語併記されておりました。
お客さんは少なめでしたが、地元の人っぽい人がちらほら出入りしてたり、街のCerveceriaっぽい感じでした。

歩き疲れたらCerveceriaで一休み!
歩き疲れたらCerveceriaで一休み!

少し海の方にも行ってみた

ビールで回復したのちは、時間と地下鉄のチケットが残っていたので、海の方へも行ってみようということになり、即興でBarcelonetaへ移動。
Barcelonetaはバルセロナ南西の地中海に面するロケーションで、砂浜もあり、夏場は海水浴客でにぎわうとのこと。
海も非常に美しいことでおすすめスポットとして紹介されていました。
時間が遅かったのと、最寄り駅のBarceloneta駅から海辺は少し歩くことになる関係から、今回は浜辺には出ず、ヨットハーバー沿いをぶらぶら散策してみることにしました。

着いた頃は、ちょうど夕暮れ。
モンジュイックの丘へと続くケーブルカーが頭上を往く落ち着いた感じの風景でしたが、雰囲気としては非常に神戸の海辺に似てます。
夕暮れ時ということもあり、歩いているのもどちらかといえば地元の人が多い印象。
神戸と違う点といえば、地中海から吹く潮風の空気が非常にクリアで、深呼吸したくなる感じがする点。
日本の潮風は海藻などからくる独特の「磯の香り」が強く出ますが、それがなく、さっぱりしてるイメージです。

歩いたエリアはほぼヨットハーバーなので、そんなににぎやかな感じではなかったのですが、先ほどまでグエル公園で人の多いところにいた関係で、落ち着いた雰囲気に違った意味で癒されました。
今回は春先での観光でしたが、サンダルなどで来ていれば海辺を散策するのもありかもしれません。
次回来たときは海辺にも出られたらいいなと思います!

海辺から離れ、地下鉄のBarceloneta駅の裏側に立派な建物がたっているのを見つけました。
非常に大きな建物ながら、大きな入口を持つ構造・・・
これは、間違いなく駅!ということで、めっちゃいい雰囲気の建物にもお邪魔いたしました。

Estació de França、フランサ駅はスペイン国鉄の中・長距離列車が多く乗り入れる駅で、駅舎からしてかなりの美しさ、そしてその内部は天井高で開放感があり、これまた非常に美しい!
後から調べてみましたが、Wikipediaにも「スペインで最も美しい駅」という記述がある通り、この駅を日常で利用する人はさぞ気分がいいだろうなという感想しかでませんでした。

まぁ、人は疎らでしたが、上品さを突き詰めたような優雅なデザインの駅、日本にももうちょっと増えてほしいですねぇ。

Basílica Santa Maria del Mar

さて、すっかり日も暮れてきたところですが、もう1か所気になるスポットがあり、行ってみることにします。
Basílica Santa Maria del Mar、聖母サンタマリア教会がフランサ駅から歩いてすぐの場所にあります。
日が暮れてきて、入れるかどうかは不明でしたが、行ってみたところ、入場OK!
しかも無料で入れるということで、見学させていただきました。

内部は、見事な石造りのゴシック建築の教会で、TESシリーズ大好きな人は間違いなく息を飲む、厳かな雰囲気を感じます。
(Oblivionの9大神を祀る聖堂のような雰囲気が近いです)
時間帯の関係もあるかもですが、内部は最低限の照明で薄暗く、その雰囲気に更に拍車をかけています。
壁面にあしらわれた見事なステンドグラスが立派で、恐らく昼間に着たら美しい光景を見ることができるかと思います。
今まで見てきた大聖堂と比較するとその大きさはやや控えめですが、その分重厚さと荘厳さをより身近に感じることができるため、拝観できてよかったと感じました!

気が付けば、20時になろうかという時間。
外もすっかり暗くなってしまったので、教会をお暇し、道すがらの商店で少しお土産のお買い物をしつつ、最寄りの駅からホテルへ帰還。

明日は、航空機の都合上、朝4時30分出発というハードスケジュールのため、帰り支度です。
ホテルに戻ってきたら、フロントに何やら多数の人影が。
最終日になって突然ホテルにたくさんの人がチェックインをはじめ、今までになかった盛り上がりです。
そういえば、ホテルをはじめ、あちこちのバルでとある張り紙が掲示されているのを見つけたのですが、どうやらサッカーの試合が近づいている様子。
サッカーの試合観戦は是非うちの店で!といった様子ですが、FCバルセロナはカンプ・ノウがホームなので、直接応援に行く人も多いのでしょう。
それと関係あるかどうかは謎ですが、その夜お風呂の蛇口から出るお湯が灰色に濁りました・・・(笑
水道に一時的な過負荷がかかったのでしょうか?謎です。

帰り支度をしたら、今夜は・・・徹夜で食べ残したおつまみやCavaなどを食べ切って早朝の出発に備えます。
なんせ、4時30分出発なため、寝たら最後起きられないのではという不安が強い・・・!
寝るのは航空機でおk!ってことで、このまま朝まで、¡Me quedaré despierto toda la noche!

というわけで、最終日は帰るだけ!!
ですが、続きます(笑