5年に1度の自作PC大改修を行う時期がやってまいりました。
前回の大改修の記事はこちらです。
今回の構成について
- マザーボード
- ASRock Z590 Steel Legend
- CPU
- Intel Core i9 11900K
- CPUクーラー
- Noctua NH-D15 chromax.black
- GPU
- 玄人志向(GALAKURO) NVIDIA GeForce RTX3080Ti
- メモリ
- Crucial DDR4-3200 16GB×2
- SSD
- CFD販売 内蔵SSD M.2 2280 NVMe PCI-E Gen.4 x 4(NVMe 1.3) PG3VNFシリーズ 2TB
- その他
-
長尾製作所 VGAサポートステイLマグネット式
Fractal Design Dynamic X2 GP-14 PWM White PCケースファン 14cm
パーツの選定理由など
全体的に、前回の構成から順当なグレードアップを行うイメージでパーツを選定しました。
CPUについては、初のCore i9シリーズ。
今となってはCPU設計としてはレガシーともいえる14nmプロセスということもあり、TDPが125wと馬鹿アツなのが難点ですが、それでもCPUの中ではトップレベルの性能があります。
CPUクーラーですが、ちょっと前にScytheの虎徹MkⅡを購入して装着していたのですが、 虎徹ではもはやこのCPUの発熱には耐えられないということで、それにあわせて今回Noctua社のNH-D15を選択しました。
オーバークロッカー御用達として名高いNoctua社のNH-D15は、空冷でありながら水冷並みに冷えると評判のダブルファン仕様の、1kgを超える巨大CPUクーラー。
発売年度は古いながらその実力は盤石ということで、購入を決定しました。
色についてはNoctuaカラーの物が有名ですが、黒モデルが渋くてかっこよかったためこっちにしました。
GPUについては、もともとRTX3070単品を去年買う予定で計画していたのですが、マイニングブームと半導体不足からくる世界的な品薄、RTX3070Ti発売するする詐欺に見事にひっかかり、結局3080Tiが先にくるという事態になってしまったため、そこまでくるなら3080Tiにして、それにあわせて構成丸ごと一新しちゃおうということにしたため、今回の構成に至ったという経緯もあります。
玄人志向ブランドであるGalakuroは、Galax社と玄人志向のコラボレーションブランドで、Galax社のグラボ自体品質がよいというのと、コスパが他のメーカーと比較してよいという点、あと地味ながらOCモデルではないという理由で選択。
(OCモデルになると400Wとか電力要求されるため、電力事情的にパス)
マザーボードについてはZ590で安定性が高いと評判のASRock Steel Legendシリーズを選択。
メモリなどは割と適当ですが、別にOCするわけでもないならヒートシンクもいらんだろうということでCrucialの普通のメモリセットにしました。
SSDも初めてのM.2 NVMe SSD PCIe Gen 4対応。
速度がとにかく早いということで、足りなくなっていたストレージの追加として1つ購入。
ただ、その他ストレージについては既存PCからそのまま構成を維持します。
ケースも前回買ったFractal Design Define r5をそのまま流用してますが、ケースファンをフロントに1つ追加、あと内部の上段HDDケージを丸ごとパージしています。
(グラフィックボードが32cmくらいあるため、そのままだと入らない・・・)
当初はDefine7にしようかとも思ってたのですが、簡易水冷をやめて空冷にしたので更改は一旦なしとしました。
水冷ならという理由については、天板にフィルタが備わってるかどうかという理由だけとなります。
あと、保険としてGPU保持用のステートとしてVGAサポートステイを買いました。
これは結果的に装着するのを忘れたまま現在PCは稼働状態にあります←
組み立て開始
部屋が暑すぎて写真撮る余裕がなかったのでざっくり割愛しますが、一旦ケースがフレームだけになるまでバラバラにする必要があったのでなかなか大変だったということをお伝えいたします(笑
全部バラしたあとはベランダでブロワーを吹いて埃を飛ばしたりなどなど。
では、パーツごとの所感についてざっと記載してゆきます。
Noctua NH-D15の取り付けについて
届いたとき、「は?箱が足元のサブウーファーと同じくらいでかいんだが?」とやや騒ぎましたが、中を開けてみるとこれまたくそでかいのなんのw
まるで虎徹Mk2を2つ連ねたような存在感ある本体と、2基の14cmファンの組み合わせがまたいかつい。
CPU上空をごっそり占拠してしまうためケースにM/Bを取り付ける前に設置してしまうことも考えてしまうところですが、ケースに取り付けて配線してから設置したほうが絶対にいいです。
僕は失敗しました。
ところで、虎徹Mk2の時はファンを止める金具がめちゃくちゃ硬くて取り付けにくかった印象があるのですが、このクーラーのファンは簡単にカチッとつけることができました。
取り付け自体は非常に難易度が低かったので、初心者にもおすすめできる一品なのではないでしょうか。
Steel Legendとの相性について
事前に専用サイト(https://ncc.noctua.at/)で干渉しないかチェックしていたため、問題はありませんでした。
ただし、設置する手順を誤るとのちのち色々なところで影響が出てしまうため注意が必要です。
14cmファンはメモリに覆いかぶさるため、増設・交換時はCPUクーラーを取り外す必要があります。
また、今回の目玉の一つであるPCIe Gen.4対応のSSDスロットに覆いかぶさるように広がるため、先にシンクを装着してしまうとやや面倒なことになります。
そのほか、ATX 12Vのコネクタ接続部がケースとCPUヒートシンクの隙間になってしまうため、ケースにもよりますが、普通にミニタワーの場合、ATX 12Vを接続してからシンクを設置しないと大変面倒なことになりますw
僕は最初にネジ止めしまったので大変後悔しましたが、気合で乗り越えました。
Z590 SteelLegendについて
白(シルバー)を基調としたイカしたマザーボードですが、実装は至って普通です。
ただ、昔のマザーボードにはあったI/Oパネル(あのペラペラのアルミ?のやつ)は無く、完全にM/Bと一体型になってます。
これは嬉しい仕様ですが、どうやらこれ主流らしいです。知らなかった・・・
とにかくいかついヒートシンクが散りばめられておりますが、NVMeSSD用のヒートシンクが最初から載ってるのが嬉しいですね。
しかし、USBコネクタが少なめ(I/Oには5つしかない)ので気を付けたいところです。
NVMe SSDは普通に差し込んで、ヒートシンクをかぶせてねじ止めすればOK。
楽ちんでよいです。
通電して確認してみたら分かりますが、めちゃくちゃ虹色に光ります。
台湾屋台みたいです。
RTX 3080Tiについて
くっそでかい、くっそ重い。
史上最大の重量級グラフィックボードになるかと思います。
リファレンスモデルではないとはいえ、この存在感からすでに凄まじいパワーを実感します。
これよりでかいモデルもあるというのがもう信じられないですw
しかし、マザーボード側もGPUを取り巻く事情をしっかり見越しているためか、スロットパーツも他のスロットと違って金属製となっており、重量に負けて真っ二つに引き裂かれるといったことはとりあえずなさそうです。
PCIe補助電源は2つ。
あと、Galax製のGPUには謎の発光アクリル板がついてます。
特にマニュアルになかったので設置はしてないのですが、どうもサポートステイの1種のようで・・・
ところで、Z590 SteelLegendには付属パーツとして、ケースのシャーシに取り付けることができるGPU保持用のパーツがついておりまして。
SATAの接続部に覆いかぶさる形で設置するこのパーツをGPUの本体にひっかかるように固定することで、GPUの保持力を向上できます。
(写真撮り忘れたため・・・こちらのZ590 Steel Legendレビュー記事(エルミタージュ秋葉原さんのサイト)が詳しいです)
最近のGPU事情をしっかり考えてくれているASRock社にはとても好感が持てます。
あと、通電して確認してみたら分かりますが、めちゃくちゃ虹色に光ります。
台湾屋台みたいです。
その他
フルモジューラ電源思ったよりめんどくせぇ・・・
電源は実は昨年にうっかり購入してしまっていたOwltech FOCUS-GX-850を新規に導入しています。
前使ってた電源はこれまた10年選手だったのと、750wとちょっと容量に不安があったため。
フルモジューラは確かに不要なものはつけなくていいというメリットがありますが、ハイブリッド型の電源の方が楽でいい気がします。
理由は、結局必要なもの全部取り付けたら、ハイブリッドとそんなかわらんな・・・となったから。
あと、ATX 12Vと PCIe 補助電源の長さが短いため、裏配線できず。
(まぁ、これは最終的にめんどくさくなって適当にするいい理由になったのですがw)
トラブルについて
組み立てる工数は従来通りのため、そこまで手間取る要素はないかなーと思っていましたが、SSDとか初めてだったこともあり取り付け方の正解がいまいち分からなかったりしたので調べたりしてるうちに1日仕事になってしまいました。
まぁ途中でおやつ食べたりぐったりしたりしてさぼってましたが・・・
僕が起こした作業中・起動後のトラブルを一覧にしておこうと思います。
作業中
- CPU固定用のバーを下すときにギリギリのところで指が滑って跳ね上げてしまいCPUがジャンプ!
死ぬかと思った(主にマザーのピンが
幸いCPUにもマザボにも異変は見られなかったです。
汗をかくレベルの室温の部屋で作業すると滑りやすくなってあぶない。 - CPUクーラーを先に取り付けてしまったため、ATX 12Vケーブル2つ取り付けがめちゃくちゃ大変だった(先述通り)
死ぬかと思った(手の先と手首、あと腰
手を突っ込んでなんとか取り付けたけど・・・なんでこのケーブル先端が2つに割れてんだよとめちゃくちゃ憤ってた。
(作業スペースが非常に狭い事もあり、姿勢がとにかく悪く、あとで腰をいわした) - M2 NVMe SSD取り付けが大変だった
実はマニュアルにちゃんとした手順が書いてあるようで書かれていないぞ!
(実際は前述の通りなのでばちくそ簡単)
起動後
- 電源投入後真っ黒画面
死ぬかと思った(ここで真っ黒だと意識が遠のく
ポストステータスチェッカーを見ると全て正常だったのでパーツ類に異常はない。
ふとUEFI設定用につないでたマウスとキーボードを外すとあっさり起動した。
最近のマザボのあるある。
起動後にマウスキーボードを繋ぎなおして設定したら以降普通に起動した。 - めっちゃブルースクリーンが多発する(今もたまに起こる
死ぬかと思った(連発されるとハードとソフト両方疑わないといけなくて心臓に悪い
CLOCK WATCHDOG TIMEOUT ERRORとSYSTEM THREAD EXCEPTION NOT HANDLEDが頻発。
原因はCPUの同期処理とGPUのドライバによる問題だった。
前者はC-Stateの設定を見直しで鎮静化(C-6,C-7を無効化した)
特にGPUドライバ由来で起きた不具合は割とこわいもので、Windowsの修復が自動で走るほどで大変に焦った。
Windows、GPUドライバも最新にして、現在安定中。
・・・ていうかそもそもこのPCに限らず、Windows10になってからどの端末でも頻繁にBSoD起きてる気がする・・・ - Windowsのライセンスキーが無効になってた
2016年にパソコン更新した時は普通にライセンス維持できたのになんでなん?
自作PCで中身をごっそり更新したときはあるある。
(とくにマザボ)
Windows7からの無料アップグレードで使ってるのでダメかと思ったが、Windowsのトラブルシューティング機能が意外と有能で、一発で再認証できた。
生れて始めてWindowsのトラブルシューティング機能が正常に動いたと素直に感心した瞬間。
動作検証所感
3DMarkをやってみたりゲームを起動したりしてますが、おおむね好調です。
特にCPUについては高負荷でも80度ちょっと超えるか程度を維持しつつ、ファンは静音とかなり満足しています。
アイドル中は起動してるのか忘れるほどの静かさです。
これは、NoctuaのCPUクーラが優秀なのと、グラフィックボードが低負荷の場合はファンが止まる仕様も1つの要因となっているかなと思います。
EliteDangerous : Odysseyを試してみましたが、前回の構成では歩くことすらままならなかった設定(Ultra+SuperSampling 1.5)にしても処理落ちは不自由ないレベルにおさまっており、非常に快適にプレイが可能。
(SupetSamplingを1.75とかにするとさすがにしんどいですが)
BattleField Vも処理落ちしないなど、おおむね満足の仕上がりになっています。
(レイトレーシングはこれから試します)
ただ、安定性についてはまだまだ課題があり、当初ほどではないにせよ、ちょくちょくBSoDで落ちるといったことが発生しています。
これは、実はWindowsXP時代から現在の10に至るまでWindowsをクリーンインストールせずに使っているという世間一般ではご法度とされるやり方でアップグレードを繰り返してきたことにも起因してるかもしれません。
今回、初めてsfxコマンドを使ってチェック・修復などを試してみてますが、セーフモードでの実行では特に不具合などは見つからなかった模様です。
一応、Windowsのメモリ診断などではエラーは起きてないのと、ゲームを起動中は落ちたりはしていないのですが、もう少し様子をみながら調整していきたいと思います!
あとDefine r5ケースはそこそこ密閉タイプのケースですが、背面から内部の照明がめちゃくちゃ漏れ出ています。
それも通電している状態だけで光ってるので、照明を消しても部屋の一角は常に台湾屋台みたいです。
ところで台湾の屋台ってそんなにまぶしいんですか?