親知らず抜きました。
大変でした。

コロナ禍で新患受け入れ病院がなく(紹介状付きでもNG)、近所の某大学病院のみ新患を受け付けているということでそこに治療を受けましたが、地域でそこしか受け入れていないという状況からなかなか予約が取れず、予約が取れたと思ったら担当医師に緊急オペのスケジュールが割り込みで入ったとかなんとかの関係で2か月間後回しにされるというトラブルもありましたが、
このたび、無事抜くことができました。

親知らずのわからずやめ

ぶっちゃけ難産でした。

抜歯は先週金曜日。

初回診察時に担当医から、「歯は横向きに生えてる上に、器用に顎骨の下に潜り込んでるので、以下の手順で取り出します」と説明を受けていました。

  1. 通常歯科で使ってるのと同じ麻酔を打ちます
  2. 歯茎を切開します
  3. 顎骨をがりがり削って場所を広げます
  4. 歯を分割して取り出します
  5. 切開した歯茎を少しひっかいて新しい面を出し、ついでに出血させます
  6. 血餅の形成が確認できたら縫合して終了です

もう話聞いてる時点で「全身麻酔でやってくれ!」という感想しかなかった。
人が有意識下でやっていい手術じゃないじゃん!!!
と抗議しようかとも思いましたが、
「まぁ、特別なことはない、よくある手術なので問題なく施術できますから安心してください」
と先に牽制され、「は、はゃい」と返事するしかなかったわけですが。

んで、当日。
顔の上を機材が行ったり来たりするからという理由で口部だけ解放された布を顔に被せられ手術開始。
(見えないので恐怖感が10倍に)
「それじゃ始めますー」
という掛け声と同時に始まる麻酔薬投与。
たっぷり三本分を打ちこまれ、効いてきたのを見計らって何やら親知らず部分をグッグッグッと強い力で押し始める先生。
何やってんだろうと思いましたが、あれ普通に切開でしたね。
結構力いるんだなぁ・・・と思いながら顎をぐりぐりやられること数分。
押されているかと思いきや、今度は顎の中から引っ張られる感覚が。
(普通に抜けないかトライしてる・・・?)
前が見えないため自分が何をされているか、状況をただひたすら妄想するしかありませんが、
何分間か親知らずあたりを持ち上げる感覚が続きました。

「よし」
(よしってなに?)
機材をガチャガチャし始める先生。
(説明では、この後は骨を削る手順だから・・・あ、あのぶっといやつでギャリギャリするんか!や、やめれくれーーーー!)
と心の中で悲鳴を上げる間もなく突然響き渡る鈍い振動とドリルの音。
しかし流石に麻酔3本も打ってあると痛みが全くないため、変な気分です。
ただ、暫く削ってる間に摩擦熱で骨が焼ける匂いがしてくるのだけは本当に不快・・・

しばし骨を削る振動と焦げた匂いに耐えた後、先生が歯をひっぱります。
「動く?」
「やっぱだめですね、じゃあ割りましょう」
今度は高い音のドリル音。
これは間違いなく親知らずを切開してますねぇと認識できる高音。
ひとしきり削ったあと、グリグリグリっと歯を再度引っ張って

「んん、頑丈だなこいつ・・・」
と更に削り始める先生。
その後再度引っ張ってみて更に
「駄目だこりゃ、もっと骨削らなかな」
となり、またも鈍い振動に耐える羽目に・・・

(いくらなんでもこんなに手間取るもんなのか?)
とやってる間に、少し沁みるような痛みを感じ始めました。
見計らったかのように先生
「大丈夫ですかー?もうちょっとなんでねーー」と声かけ。
もう返事する気力もねぇっすって感じで痛みは我慢してましたが・・・

その後も何度か顎ドリルと歯ドリルを繰り返し、最後にどこかで聞いた
「はい、バキって言いますからねー」
というセリフのあと、少し強めの痛みが2回ほど顎に走りました。
(とくにバキっとは言わなかった)
で、直後に機材の駆動音が止み、自分の周りに訪れる静寂。
どうやら、抜けたようで最後に歯茎を縫合して無事終了。
最後に訪れた静寂と、縫合される感触が「終わったんだ」と実感させてくれ、安心感がほんとパねぇっす・・・というかやり切った感というか・・・
時計を見たらなんと1時間30分経ってました。
パねぇ・・・

破砕された親知らずちゃん

「これが抜歯した親知らずです」
と見せられた歯は見る影もなく4等分にされてました。
ただ、根っこのところが非常にごつごつしており、まるで掘り出したての連結レンコンのよう。
こんなんが歯茎と骨にがっちり噛んでたとなると、そりゃ格闘戦になりますわな・・・という感想しかでず。
僕は破砕された悪意の塊のような歯を見て「ざまぁみろ」とボソッと呟いたとかなんとか・・・。
(写真は諸事情のためなしですが、歯もトレイも先生の手袋も血だらけでした)

その後は1週間の生活について説明を受けて治療は終了。
体力を使い果たした僕は家までタクシーで帰ろうかとタクシー乗り場に向きかけましたが、ちょうど路線バスが来るタイミングだったため、ハッとなりバスで帰還しました。
めっちゃ疲れますね抜歯・・・人生初体験だったけど、もう2度とやりたくないです

と思いきや、もう片方にも親知らずがあって、こっちも悪さするなら抜きますと宣言されてた事を思い出してしまい、歯磨きはちゃんとすると改めて決意した次第です。

顔はパンパンに腫れた(元から顔はパンパンだったじゃないか

顔はまぁ腫れますと言われていたので、早い段階から痛み止めは飲んでました。
おかげで痛みは言われていたほど感じず。
ロキソニンは本当に偉大です。

しかし顔の腫れを強力に抑えるわけではないため、結局パンパンに腫れまして、縫合されていることも相まって顔の可動域は半分くらいに制限されました。
(WordCamp Ogijima参加中は腫れと痛みがピークだったため、参加してはいましたが離脱したり着席したりを繰り返してました)
幸い、4日ほどで腫れはひいてきて、発熱も少なかったため、問題なく生活を送る事ができていたため、有給を取って休むといったことはなかったです。

んで、1週間後の今日再度病院で検査をしていただき、問題はないということで縫合糸を抜いてもらって治療は終了。
この後は通常歯科に戻り、奥歯治療をすればこの騒動もひと段落です。
奥歯治療はこれはこれで怖いんだけど・・・

けれどまぁ、おかげで気分は爽快です。
この後は、少しずつ歯茎が戻ってゆき、骨が再形成されたら完治とのことなので、
うがいを欠かさないように気を付けて生活してゆきたいと思います。

親知らずほんと怖いので、皆さん歯医者さんには定期的に通って診察してみらうようにしましょうね!
親知らずがまっすぐ生えてる人が本当に羨ましいです!!!

以上、抜歯日記でした。