入院開始したのが9月の6日
退院したのは9月の12日
長いようで本当にあっという間に入院生活が終わってしまいました。
手術を終えて喉から管を出しながら寝ている間にiPhone6Sやらりんご鉛筆やらiPad Proやらが発表されて世間を賑わし、管が取れたと喜んでたら茨城県では大水害が起こりと、私も世間も何かと慌しい1週間となってしまいました。
入院から手術、退院までの院内生活をここらへんで簡単にまとめておきたいと思います。

入院に至った経緯
2009年くらいから喉に違和感が生じはじめたのがはじまり。
常時のどに何かがひっかかってるような感じの違和感で、いくら咳き込んでもすっきりしないような状態が1ヶ月ほど続き、
「魚の骨でも刺さってしまったのか?」と思って耳鼻咽喉科にかかってみたところ
「特に異常はありませんが、甲状腺に腫瘍がありますね」
といわれて腫瘍が発覚。
まずは小さい甲状腺専門の診療所に見てもらい、その後隈病院を紹介していただき、そこで詳細に検査していただいた結果「濾胞性腫瘍」であることが判明。
とは言え、濾胞性の腫瘍は性格は非常に穏やかで、良性か悪性か分からないもの。
診察していただいた段階では「サイズも切除する大きさじゃないし(4cm未満)、悪性の特徴も見られないため良性の可能性が高い。切ってもいいですけど、とりあえず様子を見るでも全く問題はないです」ということで半年に1度の検査で様子を見ることに。
で、6年間様子を見た結果、ものすごーくゆっくり成長し、2015年5月段階で4cmに届きそうというところになったため
「そろそろ切ったほうがいいかもしれませんね。もう数ヶ月様子を見てもいいですけど」といわれ、数日ほど悩んだ結果手術を決意。
というのが6月時点です。
直近の7月か9月なら病室開いてますといわれ、9月頭を選びました。
8月はもうその時点で満室でした。
その間の期間に、血液検査・心電図・エコー・心肺能力・声帯ファイバー検査・レントゲン・体重・身体測定・血圧検査・その他問診を受け、転移や感染症、合併症などを患ってないか、などを検査してもらいます。
(院内感染を予防するための性病に関する血液検査に対する同意書なども求められました)
あと、同時に入院するときの持ち物などのパンフレットと説明もうけました。
後日その検査では一切何も悪いものは出なかったことを電話で伝えられ「それでは当日きてください」とその後は特に検査などの通院はありませんでした。

お部屋選び
ところで隈病院には3+1タイプのお部屋があります。
隈病院の入院病棟は他の一般的な病院と違い完全個室制。
個室である以外は普通の病院とかわらないのですが、そのほかにはネット回線・テレビ見放題、冷蔵庫、ユニットバス付きの個室と、プラズマテレビやソファ、テーブル、一般冷蔵庫(写真見たら冷凍庫もあるぞ)など完備したたった2室しかないスイートルーム(1泊25000円なり!)があります。
残り1タイプは、アイソトープ治療を行うための個室(転移した癌細胞を放射性ヨードの錠剤を飲んで直す放射線治療患者向けの個室)があるのですが、こちらは内装などが公開されてなかったため詳しいことはわかりません。
放射線用防護設備の中にある以外は恐らくは普通の個室と大差はないのでは?とは思います。
通常個室以外は+10000円/日~となり、そんなお金出せるはずもないので考える間もなく「通常で」と即決しました(笑

入院開始から手術
で、9月6日に入院。
まずは患者管理用のリストバンドをつけてもらいます。
この日は院内案内と手術に必要な購入品の支払いくらいで、最初の日こそ「めっちゃ暇や!」などと思ったものですが、次の日からは検査やら定期的に検温やら様子を見に来てくださる看護師さんの巡回やらであまり個室を満喫できたわけでもなく、微妙に慌しい日々が続きます。
朝は6時起床、消灯は21時。
食事は8時・12時・18時。
トイレの回数と食事量は毎日記録し、巡回の看護師さんに伝えます。
6時30分~7時30分ごろに検温のため看護師さんがきてくれるため、寝坊の心配はあまりありません。
消灯に関してはどうもゆるく、21時前に様子を見てくださるぐらいで電気がパッと消えたりすることはありません。
(というか、最初21時ということを失念していて22時まで日記書いたりしてました・・・手術後看護師さんに21時頃と言われて思い出す始末)
というか、喉から管出してるにも関わらず「ゆっくりなさってくださってもいいですよ~」と言われてたりもしてそれはいいのか?ともちょっと思ったり(笑
手術は入院開始から2日後でしたが、入院後の検査や体調によっては延びたりすることもあるかと思われます。
僕の場合、入院直後から謎の微熱(36度後半~37度前半)をうろうろしていたため、何度か検温のしなおしがあったりで慌しかったのですが、とりあえず最終的には36度台後半に落ち着いたため予定通りの手術スケジュールとなりました。

手術前日消灯時間から御茶・水以外飲食禁止、当日10時からは完全絶食で、ここから点滴タイムです。
点滴の内容は「ポカリスウェットのようなもの」とのことなので、まぁよくあるアレです。
お昼までに1本、1本終わったらゆっくりめにもう1本。
2本の点滴が半分くらい終わる頃に手術の時間となります。
手術室まで点滴を引っ張っていき(エレベータで移動)、ドアをくぐるとそこにはベッドと数人のスタッフが待ち構えており「ああ、いよいよだ」と緊張感もクライマックス。
名前を言って、ベッドに横になり体を固定されたらごろごろとベッドごと手術室へ向かい、いかにも手術しまっせといった感じの設備の下でベッドを固定されたら、着ている術衣を脱がされ、電気毛布で保温開始。
麻酔の先生と挨拶を交わして「それでは麻酔が入りますよー腕がぴりぴりします」と声が聞こえて4秒。
頭がぼーっとしてくる暇もなく意識を失ったようで、術後の安静室(リカバリ室)で眼を覚ましました。

術後(リカバリ室)
表面の傷の痛みはあまりありません。
(痛むのは炎症を起こしてるときだそう)
むしろ痛いのは喉の中で、この痛みは風邪で扁桃腺をマックス腫らしてるときと同じくらいの痛みです。
飲み込むと痛いのと、あとやや痰が出やすいため、たまに咳き込みます(ちょっと痛いです)
喉から管が出てそれを通じて傷跡から出る血液を排出しますが、この管による痛みは全くありません。
恐らく一番つらいのはこのリカバリ室です。
6時間はベッドで安静となります。
この6時間で深呼吸をよーくしておくと、後が楽になるとどっかで読んだので、目が覚めてすぐに深呼吸を繰り返しておりました。
ずっと寝ていれば楽だったでしょうが、1時間おきに検温と自動的に血圧検査機が作動するため、あまり眠れた感じはしませんでした。
3時間たてば酸素マスクがはずされ、飲水となります。
このとき痛み止めのロキソニンももらえますので、遠慮なく飲んでおきます。
その後3時間で尿道カテーテルがはずされ、パジャマに着替えたのち歩行(トイレ)を行い、そのままリカバリ室で朝まで過ごします。
リカバリ室は他の手術後の方もおられるので、実は唯一「あ、僕入院患者なんだな」と実感できた場所でもあります(笑
このあたりで点滴もいったん終わりますが、針は刺したまま動かないように固定されます。
パジャマに着替えた際に安定剤も貰い、朝まで爆睡したあとは晴れて病室に。
その朝から食事が再開です。

術後(安静後)
全粥食が2日続きます。
(が、スケジュールでは希望と状態によっては変更も出来るらしいです。どういう風に変更できるかは分かりませんが)
最初の食事は痛み次第では喉を通らないかもしれませんが、僕の場合は俯くように顎をひくことであまり苦労することなく飲み込むことができました。
基本的に全食完食してます(笑
食後は喉の痛みや違和感などを和らげるストレッチを行ったあと、最後の点滴をしていただき、これが終われば点滴用の針も抜かれます。
喉から管は出っ放しですが、朝の時点で出血は殆ど止まっていたようで、血が入るタンクも殆ど血は入りませんでした。
なお、ストレッチは顔を上に向けたり後ろを向いたりするような割と怖いもので、最初は傷が引っ張られる感じにおっかなびっくりやっていましたが、別に痛みなどはなかったため、すぐに抵抗なくできるようになりました。
これは毎日きちんと行います。
喉から出てる管と容器を持ってさえいれば院内行動は自由なのですが、とにかくそれがわずらわしいため、お茶をいれに行く以外はあまりうろうろはしませんでした。
パラマウントベッドを起こしてDSなどしてましたが、先生がきたり看護師さんが様子を見に来たりで微妙に慌しい1日となります。
傷の治りもよく出血量も一定以下だったので、翌日には糸も管も抜けました。
抜糸も管抜きも痛みなどは一切なし。
全身シャワーができるのはその更に翌日になりますが、管が取れた日には看護師さんがタオルでの体拭きとシャンプーをしてくれます。
また、下半身のみならシャワーもOKでしたので、シャンプー後にすぐにシャワーを浴びました。
全身シャワーOKになっても喉元は洗えないのがもどかしいですね(笑
テーピングされていますが、これはぬれてもちょっとやそっとじゃ剥がれないシロモノなので安心です。
管が取れた夕方には最短12日には退院できそうとのことで、「退院日のご希望はありますか?」と聞かれました(笑
とりあえず土日でお願いします!と答えましたが、今考えるといつがいいですか?はないんじゃないかなーって少し思ったりも・・・(
もう少しゆっくりしてもいいの?と思ったりもしましたが、次の患者さん待ってらっしゃるだろうし・・・(笑

退院1日前
基本的にゆったりしてます。
管も取れて傷もあまり痛まないので、気分も大分楽です。
やったことといえば朝の血液検査のほか医療費の清算と次回診察の予約くらいです。
午後の検温が終わっていれば、体調がよければ院内のお洒落なカフェで美味しいコーヒーを頂くのもいいかと思います。
(おいしかったです)
寝る前に簡単に身支度しておくと翌日が楽です。

晴れて退院
朝食まで出ます。
10:30までに身支度整えて退室。
出るときにナースセンターに声をかけて管理用リストバンドをカットしてもらいます。
朝、巡回の看護師さんがこられたようなのですが、寝坊したため何の巡回だったかは不明です(汗

以上、こんな感じの6日間でした
最終日の朝食は以下のような感じです。
このパンを焼いてるのは僕だけでした。
何パンだったんだろう(ぉぃ

退院日朝食

退院日朝食